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2008年2月

♪番外Essay:自給自足を夢想できる町:おぼろ大橋レポート(4)

道路特定財源問題で、菅直人氏の視察により一躍全国的に有名になったおぼろ大橋。おぼろ大橋のある八女市上陽町は、耳納山系のだんだん畑の広がる傾斜地に、人口約3900人が暮らす中山間の町。山間部に人口の約40%が暮らし、高冷地の気候を生かした特産の高級煎茶「八女茶」のほか、椎茸、いちごなどを栽培している。

取材の後、上陽町市街地にある「ホタルと石橋の館」売店に立ち寄ると、おばあちゃんたちの名前のついた産物が並んでいる。米、古代米、もち米、あわなどの穀類、あずきや金時豆などの豆類、里芋などの芋類、大根や蕪などの根菜、菜の花やほうれんそうなどの青もの、つくしなどの山菜、ほかにしめじや赤唐辛子など。干し筍や椎茸、切り干し大根などの乾物も、ぜんぶ上陽町産でしかも手作り。ほかに、手作り味噌や漬物、おかず味噌、ざぼんの砂糖漬け、人気の木綿豆腐も。醤油は隣の黒川産。取材中、ずっとだんだん畑を眺めて移動していたこともあり、その種類の多さ、豊かさに正直なところ驚いてしまった。

そういえば山間地の斜面には、筍の畑(斜面を整地して規則正しく竹がならんでいる)も見かけた。また久間一正さん(お茶農家とおぼろ夢茶房経営)から「昔は肉牛もやっていた」と伺っていたので、市街地の「肉の山口」が、自家牧場で飼育する生産直売と聞いても驚くことはなかった。
我々の取材時期は、折しも中国製毒入りギョウザが世間を賑わせていた時期。食料自給率があらためて脚光を浴びるなか、牛嶋元町長の「山奥の一反二反の田畑はいらないのか」の言葉は強烈に胸に残ることになった。
また、旧道をたどって久留米市に出ると、いきなり我々には馴染み深い大都会が開けた。久間さんが「こんな近くに消費地があるのに……」とおっしゃっていた意味を思い起こすのだった。

医療の格差(救急搬送路の確保)、教育の格差(通学路の確保)、職業の格差(通勤路の確保)の解消を目指した道路計画は、集落に暮らす人の利益ばかりでなく、実は、久留米市という「都市」へ農産物の供給をもたらすほか、食育や体験など、豊かな自然環境が、まるごと都会の子どもたちの田舎になりうるという、もうひとつの恵みの側面をもっていた。
帰りの道すがら、農家レストランにメニュー提案するとしたら、どんなメニューがいいか(肉も地産しているから、金時豆のトマト煮込みや、ゆず胡椒風味サラダなど洋風もいいのではないか……)と考えつつ、いつのまにか自給自足の町を夢想していることに気づいたのだった。

さらに。
おぼろ夢茶房は、久間さんご自身が所有する山から切り出した木材でつくられた建物であったことを思い出した。これだけの中山間地だから、衰退したとはいえ林業も盛んな町。間伐材はバイオマスエネルギーになるだろうし、おぼろ大橋のたもとにある交流施設「ふるさとわらべ館」には、その立地や環境を活かした風力発電・ソーラーパネルもあった。エネルギーまでも地産地消できる可能性さえ秘めているのではないか。
日本という国がもっているこんな「宝」「底力」を、救急搬送に不安をもつ高齢者だけに委ねていていいのだろうか。

*スチール写真を掲載したので、こちらもご覧ください。

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★検証「まこと大橋報道は真実か(後編)」おぼろ大橋レポート(3)

「町外の人を連れてきて……」と朴訥に語る元市議。「“天下取りの道具”に使われてしまった」と怒りを隠さない上陽町の元町長、牛嶋さんへのインタビュー。そして久留米までの道のり。菅直人氏の視察をめぐる報道で「行き止まり」とされたことは事実でないことが明白です。
また「おぼろ大橋」の通行量は1日に200台程度といわれますが、緊急時(救急医療)やリハビリなどの通院のほか、毎日の山仕事に出かけることや、宅配便、お豆腐の配達もライフラインではないかと考えさせられます。
レポート&映像制作はメンバーの谷山雄二朗。

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★検証「まこと大橋報道は真実か(前編)」おぼろ大橋レポート(2)

「報道とメディアを考える会」のメンバーが、現地取材の映像レポートを寄せてくれました。一人でも多くの方にご覧いただきたいと思います。

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★緊急★ おぼろ大橋レポート(1)元町長からの手紙

道路特定財源の暫定税率について活発に論議されていた1月26日(土)、民主党菅直人代表代行が、自民党古賀誠氏の選挙区にある朧大橋(福岡県八女市上陽町)を視察し、一斉に報道されたことは、記憶に新しいところです。
例えば時事通信(時事ドットコム)では「八女市は、道路族の有力者である自民党の古賀誠選対委員長の選挙区で、朧大橋は地元では“誠橋”とも呼ばれている。このため、菅氏は『道路族議員の力のある人のところには橋ができるが、いないといつまで待ってもできない構造の表れだ』と批判した。」と報道されています。
また、「報道ステーション」(1月28日/テレビ朝日)や「筑紫哲也のNEWS23」(1月28日/TBS)、「TVタックル」(1月28日/テレビ朝日)、「報道特集」(2月17日/TBS)などのニュース番組でも菅氏の視察が大きく取り上げられ、「誠大橋」は、税金の無駄遣いや道路利権を印象づけるセンセーショナルなキーワードとして視聴者の印象に残ることになりました。
私たち「報道とメディアを考える会」では、この「誠橋(まこと橋・誠大橋・まこと大橋)」のキーワードに興味をもちました。ネットで検索してみると、管氏の朧大橋視察報道後には、政権批判をする個人のブログなどでも多用されているものの、それ以前のものが見つからなかったからです。ほんとうに誠橋と呼ばれているなら、市民のブログなどでも普通に誠橋と表記されるのではないかと考えました。私たちはほんとうに「地元では誠橋と呼ばれている」のかを検証するため、週末を利用して福岡県八女市上陽町を訪ねてきました。緊急レポートの第1回は、朧大橋建設当時の旧上陽町元町長・牛嶋剛さんから預かってきた手紙をご紹介します(牛嶋さんの口述筆記を奥様が清書したもの)。
牛嶋さんは1月26日当日、菅直人議員が来ているという話を聞き、山仕事を切り上げて現場へ駆けつけ、菅氏に直接「おぼろ大橋の必要性を訴えた」と言います(「報道特集」のホームページには牛嶋元町長の写真も掲載されています)。
*転載の場合には、メールにてご連絡ください。

「ushijima-letter.pdf」をダウンロードPhoto

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準備中

はじめまして。
「報道とメディアを考える会」世話人のmico fujiyamaです。
ただいま、メンバー一同、ブログにアップする記事を準備中です。
もうしばらくお待ちください。

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