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ねじれ「問責」の陰で13重要法案可決!

6月11日、民主党・社民党・国民新党の3党が提出した福田首相に対する「問責決議案」は参議院本会議で野党の賛成多数で可決された。翌12日の新聞各紙(全国紙)では、それぞれに大きく扱われていたものの、「宝刀の重み消え形骸化」(朝日)、「民主『儀式』、自民は軽視」(毎日)、「色あせた最強カード」(読売)、「小沢氏の“挑発”不発」(産経)など、小沢氏の目論見は、おおむね不発に終わったという見方だ。
「福田康夫首相問責決議案可決」について、11日の「報道ステーション」(テレビ朝日)では、7分42秒、「NEWS23」(TBS)では、オープニング等を含み、6分53秒の時間を割いた(資料:「テレビブログ」より)。
「報道ステーション」では
  【発  言】民主党・簗瀬進参院国対委員長
  【会  見】民主党・小沢一郎代表、福田康夫首相
  【コメント】自民党・平沢勝栄議員
「NEWS23」では
  【発  言】民主党・鳩山由紀夫幹事長、簗瀬進参院国対委員長、福田康夫首相、自民党・吉村剛太郎参院政審会長、小泉純一郎元首相
  【会  見】民主党・小沢一郎代表、自民党・息吹文明幹事長
  【コメント】社民党・福島瑞穂党首
  【電話コメント】町村信孝官房長官
──という構成だった。
2大政党制が射程に入った衆院選を前に、視聴者のメディアリテラシーや有権者の投票行動に、どちらの番組が資するかを考えれば(この日の問責報道に限って言えば)、多様な立場の意見を採り上げていた方に軍配があがるだろう。

ところで、この2大ニュース番組を見ていて気がついたのが、同じ参議院本会議で13法案可決されたことについて、報道ステーションでは「オウム被害者救済法・成立」について触れただけで、他の法案には触れていなかったこと。NEWS23では、「改正少年法など13法案成立」のコーナーを設けて報じたほか、「有害サイト規制法案・成立」については、医師やデジタルコンテンツ制作会社、携帯・PCのプロバイダなどのコメントのほか、町村信孝官房長官の会見や民主党・玄葉光一議員の発言を盛り込むなど力の入ったものだった。

「ねじれ国会」のなか、問責決議案可決で国会審議が事実上止まることへの国民からの批判を回避するため、与野党一体となった「スピード可決」(「駆け込み処理」ともいう)。少年犯罪やペットフードの安全性、インターネットの有害サイト、アスベスト等、どれも昨今の社会問題や弱者救済の動き、世相や生活を反映した重要法案だ。番組制作者は、日々たくさんのニュースのなかから情報を取捨選択して番組を構成しなければならないことも、表現・編集の自由も理解している。しかし重要法案さえ割愛してしまう「報道姿勢」が闊歩していることには疑問を抱かざるをえない。
こうして2006年6月の「後期高齢者医療制度」成立も看過されてきたことを、私たちは忘れてはならないだろう。

※ ちなみに6月11日参議院本会議でスピード可決された「主な法案」は、以下の通り(順不同・法律名は通称等)。
【議員立法】
オウム真理教被害者救済法/青少年有害サイト規制法/改正地震防災対策特別措置法/改正被爆者援護法/ハンセン病問題解決促進法/改正石綿健康被害救済法/改正携帯電話不正利用防止法/改正地方自治法
【政府提出】
改正少年法/改正特定商取引法・割賦販売法/愛がん動物用飼料安全性確保法/改正空港整備法・航空法/改正学校保健法
【事後承認案件】
特定船舶入港禁止の実施/北朝鮮からの貨物に輸入承認義務を課す措置

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