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★ “参院第一党の責任”への通信簿〜「日本経団連 08年政策評価」

 去る9月17日、(社)日本経済団体連合会(以下=日本経団連)が、解散・総選挙をにらみ、例年の発表を前倒しして「2008年政策評価」を発表した。翌18日の朝刊には下記のような見出しで紹介された。
  「経団連政策評価:自民、10項目で『A』 民主に採点辛く」
    (毎日新聞社 東京朝刊 8頁 経済面 全428字)
  「政策評価は自民アップ、民主ダウン 経団連」
    (朝日新聞東京朝刊6頁)
  「民主政策評価 経済界厳しく 政局重視の戦略を批判」
    (産経新聞 大阪朝刊 10頁 第2経済面)
 日本経団連といえば、東証第一部上場企業を中心に構成される経済3団体の一つ。「経済・産業・社会労働分野について、経済界の意見をとりまとめ、政治・行政に実現を働きかけるなどの活動」(デジタル大辞林)を行い、政界・財界に大きな影響力をもつ組織といわれ、その会長(キヤノン会長御手洗冨士夫氏)は、TVの政治関連のニュースでも、しばしば登場して政策提言や談話などを発表している。
 が、年に1度発表される政策評価については、新聞でも経済面などで扱われるにとどまり、民放のTVニュースなどでは取り上げらなかった。
 なぜか──。財界が考える政策評価は国民には無縁と考えるのか、世間で拮抗する政党支持率と異なる結果を報道することは、意味がないと考えるのか。
 我々報道とメディアを考える会では、評価の視点軸をふまえた上で、こういった政策ごとに対する評価は他に見あたらず、またエンターテイメント化するTVニュースの内容に比して、次の投票行動のための判断材料の一つになると考えるのだが、どうだろうか。

◆日本経団連「政策評価」とは何か

 日本経団連の政策評価とは、「政策本位の政治の実現、議会制民主主義の健全な発展、政治資金の透明性向上の観点から、企業の社会的責任の一端としての重要な社会貢献として、企業・団体による政党の政治資金団体への寄付を促進」する立場から、政党(自民党・民主党)を対象に、「総評」「優先政策事項に照らした評価」「包括的事項の論評」の3部構成で評価するもの。日本経団連では、会員企業に対し、この政策評価を参考に「自主的に政治寄付を実施することを申し合わせている」ものだ(「 」内は、日本経団連HP 「2008年政策評価の発表にあたって」より)。
 「優先政策事項」として、「税・財政改革」「社会保障・少子化対策」「地球温暖化対策」「教育改革」「外交・安全保障」など10項目が挙げられ、それぞれ(日本経団連政策との)「合致度」、「取組み」、自民党については「実績」がA〜Eの5段階で「推進・逆行」を評価するもの。また特記事項として、評価の理由が個々に記載されている。
 2008年度の評価(概要)については、下記のとおり。新聞などで指摘されたように、民主党については、落第点ともいえるD評価が昨年の4項目から6項目に増えるなど評価が低下。総評では「民主党の主要政策には、財源の根拠が不透明で実現には問題があるものが多い。」「法案や国会同意人事への対応を見ても、政局を重視したという印象は否めない。」「概して、政策で切磋琢磨するというよりは党利党略優先の行動が目立ち、参院第一党の責任政党としての姿を示せなかった」などだった。
 ちなみに自由民主党については全般に高評価だったものの、「社会保障・少子化」、「雇用・労働」「教育改革」はC評価。総評でも「『ねじれ国会』の下でも、政治がタイムリーに意志決定できる仕組みの構築が大きな課題」と指摘されている。

        *        *        *

■日本経団連 2008年政策評価

            <自民党>      <民主党>

         合致度 取組 実績  合致度 取組 実績

 税・財政改革    A  B  B   C  D↓  −
 社会保障・少子化  B  B  C   C↓ C   −
 規制改革      B  B  B   B  C   −
 イノベーション推進 A  A  B   B  B   −
 エネルギー・環境  A  A↑ B   C  D   −
 教育改革      A  B  C↓  B  B   −
 雇用・労働     C↓ C  C   D  D   −
 道州制       A  A  B   C  C   −
 通商政策      A  B  B   C  D↓  −
 外交・安全保障   A  B  B   C  D   −
       (日本経団連HP「2008年政策評価」より作成)


◆ 民主岡田氏の政策評価批判

 日本経団連の政策評価と企業献金との関係について、民主党衆議院議員岡田克也氏は、昨年の発表時に、自身のブログ「直球、健在。」のなかで、政党通信簿といわれる政策評価について言及している。

       *     *     *

「まず、この仕組みそのものですけれども、基本的にかなり危ういものだということは言わなければいけないと思います。
 つまり、経団連の政策を示して、それについての合致度、政党の政策がどうなのかAからDまで評価をする。その評価を今回のように公表して、そして会員の企業に『自主的に』ということは言いつつも献金を奨励する。
 これは一歩間違えると贈収賄の関係になりかねない、そういうかなり際どい問題です。
私は、経団連という1つの経済界の団体が、そういう形で各企業の政党に対する献金について、いわば介入をするというやり方が、決して良いとは思わないということをまず申し上げておきたいと思います。」
(岡田かつや公式ブログ「直球、健在。」2007年11月13日より)

       *     *     *

 多少乱暴な論法であるものの岡田氏の指摘には一理あり、また日本経団連という大企業の「視点」であること、また「自主的」に判断するための材料であることは、もとより経団連自身が謳っていることである。また岡田氏の指摘はともかく、民主党に献金している経団連会員企業があることも事実だ。

 さて、我々有権者はこの日本経団連「政策評価」をどう読むか。
 きょう(10月7日)、麻生太郎首相が衆院予算委員会で総選挙の争点として挙げた国際貢献(外交・安全保障)の取り組みでは、自民党はB。民主党はDで、日米同盟を外交・安全保障政策の基軸と位置づけながら、08年通常国会で在日米軍への「思いやり予算」に反対、参院で不承認としたこと。また国際社会と一致団結してテロ根絶に取り組むとしながら、07年臨時国会で新テロ特措法を参院で否決したことなど、政策と取り組みの矛盾が指摘されている。

 政策自体への賛否はそれぞれの考えだが、言行一致かどうかをも含め、大マスコミがあまり取り上げないなか、自分なりの視点で経団連の政策評価の細目について個々に確認し、政権政党を選ぶ時期選挙のための「判断材料のひとつ」として、「自主的」に深読みしようではないか。
 そこらの政治バラエティ番組よりも詳細で具体的であることは保証する。


★ 経団連 政策評価2008年
(ページの下の方に、自民党・民主党の評価pdfがありダウンロードできる)
http://www.keidanren.or.jp/japanese/policy/2008/065.html

★民主党衆議院議員 岡田かつや公式ブログ「直球、健在。」
http://katsuya.weblogs.jp/blog/2007/11/post_d9a7.html

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コメント

おお、ここにもいたな、御手洗の味方が!

心配するな、麻生がやり抜く!
利権もそのままだから安心しろ。
お前の利権は守ってやる。

財源? 国民の所得をさらに奪ってやるから心配するな。小泉みたいにあからさまにはしないさ!巧妙にやる。

馬鹿な国民は、給料が下がっても誰も騒がない。


麻生も大変だ。御手洗の評価が延びれば、献金が増えるのだからな。

しかし、御手洗もずうずうしい。国民からふんだくった10兆円のほとんどを、御手洗たちにくれてやったのにな。

まぁ、文句は言うまい。そのキックバックはたんまりもらったのだからな。


しかし、バブルの時の1.4倍の利益を上げていた企業も、これからは苦しくなってくる。

だが、国民に「不況だから我慢しろ!」と言っとけば、奴らは首になっても何も言わねーよ。労働組合も、中山に民主党と一緒に潰してもらったから大丈夫だ。

民主党が政権とるなんて100年たってもありえねーよ。なにせ、世論調査では、ホントは、自民党が単独過半数なんだ。

国民は一生バカだから気付かねーよ。奴らは、簡単に手に入る経済指標すら理解できる頭がないのさ。

奪った金は、アメリカと御手洗と、まぁおこぼれを池田にやって、後は俺達で山分けさ。

心配するな、今までもこれからも、ずっとこの利権の構造は壊れやしないさ。なにせ、おれたちに貢いでくれる信者がどんどん増えているんだからな。

お前の周りにもあふれているだろう?

投稿: ある団体 | 2008年10月 8日 (水) 04時24分

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