経済・政治・国際

『我が輩は鳩である』

報道とメディアを考える会メンバーが、自主制作した映像を寄せてくれました。会のレポートではシリアスタッチの彼も、今回は、BBCなど世界をまたにかけるコメディアンの地で制作。面目躍如ですね♪

[YouTubeの説明文より]
投票前に必見! ああ、政権交代が待てない...... みなさん、ついに待ちに待った衆院選挙2009がやってきます!国益にかなう一票を投じるためにも、8月30日までに「我が輩は 鳩である」を毎日、一度はみましょう。しかもなんとあの マイケルが友情出演?! ....そして奇跡のMoonwalkを披露.......

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☆あらためて小沢・陸山会・政治資金規正法


*その他の関連ブログ記事もご覧ください。

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♪大マスコミの世論調査と麻生「あげ足とり報道姿勢」

めまぐるしく変わる国際金融情勢および社会情勢、政治状況のなかで、メディアウォッチや分析がおいつかないまま、時間ばかりが過ぎてゆく。
この3ヶ月間の「報道とメディアを考える会」メンバーの関心事といえば、筑紫哲也氏が遺した言葉「ジャーナリストの役割は権力を監視する番犬」だったり、元厚生事務次官刺殺事件の一面的な報道のされ方(故人の「わたり」と受け取った退職金については触れられることがない)のほか、年末年始のニュースを独占した日比谷公園の「年越し派遣村」の似通った報道内容など。
先日は、『週刊新潮』(2009年2月5日号)に87年の朝日新聞阪神支局襲撃事件(02年に公訴時効)実行犯と名乗る男の手記が掲載されたが、これについてはテレビではほとんど取り上げられなかったように思う。当の朝日新聞では1月29日付の夕刊で、手記は事実と食い違う旨の524文字の記事があっただけ。ジャーナリズムの根幹をゆるがした大事件、「事実と食い違う」ということを喧伝しないのは少々不自然ではないか、等と考えているうちに、次の関心事が浮上し、かたちにならないまま、時間が過ぎてしまったというわけだ(事件と朝日新聞のいう事実関係の食い違いについては『週刊文春』2月12日号に詳しい)。
もちろん「定額給付金」論議をはじめとする麻生内閣の施策や予算委員会でのやりとり、急落した麻生内閣支持率をはじめとする世論(調査)の動向……等々は、重大な関心事であることはいうまでもない。2月9日の朝日新聞一面にも、極太文字で「内閣支持率最低の14%」という文字が躍った。

◆ 6万4000人が「麻生内閣に対する報道姿勢にノー」

昨年末、ニコニコ動画「ニコ割アンケート」(2008/12/16 :株式会社ニワンゴ)で、興味深い世論調査結果が出ていることを知った。麻生内閣支持率や政党支持率に並ぶ設問で、「麻生内閣に対する報道姿勢にノー、79.2%」という結果が出たのだ。
具体的には、「麻生内閣に対する報道各社の姿勢について、どういう印象をもっていますか?」という問いに対し、「国民にとって重要なことを報道してくれている」(5.6%)、「特に問題はないと思う」(15.2%)を大きく引き離し、「あげ足取り的な報道が多すぎる」と回答した人が、約8割にのぼった。
国民のメディアリテラシー力向上をねがう我々にとって、興味深いニュースであったことはいうまでもない。

JNN(TBS系)やANN(テレビ朝日系)、FNN(フジテレビ系)など、大マスコミの世論調査は、TVのニュースやワイドショーのほか予算委員会の質疑などでも、例えば「国民の8割が反対している定額給付金」といった具合に、繰り返し採り上げられている。しかし、ニコ割の調査結果がそういったオモテ舞台に出てくることはないし、メディア接触の主体がテレビである人が知ることはないだろう。まして、大マスコミの報道姿勢に対する(都合の悪い)結果なら、なおさらだ。
ちなみに12月時点でのニコ割の麻生内閣支持率は、32.8%(直近の1月28日調査で30.2%)。冒頭の朝日新聞社の世論調査結果(14%)と見比べてほしい。割合では、およそ倍数なのだ。ニワンゴでは、「新聞やテレビなどの調査結果に比べて、ネットでの支持率が高い」(ニワンゴ 2008年12月17日プレスリリースより)と説明しており、調査対象者年齢の違いなどは容易に想像できるとしても、この大きな差異は、どうも不可解だ。

◆調査方法・概要を確認する習慣をもとう

我々一般市民は、世論調査結果いえば、あたかもそれが唯一無比の正しい数字であるかのごとく、鵜呑みにしてしまいがちだ。しかし、内閣支持率に、媒体社により差が出ているのは何故か。また、「定額給付金制度に反対が8割」といった場合のもとの調査では、どういった文言の設問や回答項目であるのか、調査対象のサンプル数、調査方法等、調査概要を確認する習慣をもちたい、多くの人たちにもってほしい、と思う。
例えば、定額給付金に関して、賛成・反対の割合で論じられがちだが、実際の調査では、(定額給付金制度について)「評価する・評価しない」(FNN)であるなど、いわゆる「反対」とは、微妙にニュアンスが異なっている場合がある。
しかも、JNNの調査では「給付金制度に対するあなたの考え方に最も近いモノを」選択する方式で、「非常に評価できる」「ある程度評価できる」「あまり評価できない」「まったく評価できない」の4段階のなかからしか、選択できない。
回答者の立場に立てば、「どちらでもない」(評価ゼロ)をまんなかに加えた5段階であるほうが答えやすく、リアルな結果がでるのではないかと素人考えで思うのだが、この中間層を、敢えて振り分けさせたいという回答設定の意図が読み取れるのだ。

◆RDD方式では高齢者や主婦の回答者が多くなる

近年の調査法の特徴に、コンピュータ活用がある。例えばいまや世論調査の主流になっている「RDD(電話)方式」。RDDは、Random Digit Dialingの頭文字で、コンピュータの乱数計算を元に電話番号を発生させて架電、応答した相手に、コンピュータの音声で質問しプッシュホンで回答する方法だ。電話帳に非掲載の世帯も対象にできるなど、一見、恣意や作為が入り込めず、公正・公平な調査に思える。
しかし、冷静に考えてみればわかるように、そもそも「固定電話」はどういう人がとるのか……が調査結果を左右する。RDD方式の回答者は一般に下記のような傾向があるといわれている。
  ・高齢者>若者
  ・女性>男性
  ・無職(専業主婦・年金生活者)>有職者
  ・一戸建て>マンション
  ・町村>大都市
つまり、高齢者・女性・無職・一戸建て・町村の方に偏った意見を収集してしまう。また単身者世帯が急増するなか、携帯電話やIP回線だけで、固定電話そのものをもたない層も出現しているが、こういった層の意見は、まったく反映されないことになる。
このほか、RDD方式では、調査主体に好意的であるかどうかで、回答率や回答内容が左右される傾向にあるそうだ。例えば、朝日新聞社の世論調査には回答拒否しても、NHK調査には応じる……といった人たちがいることは容易に想像できるだろう。我々「報道とメディアを考える会」メンバー間では、全員が職業をもち、多忙であるせいか、自宅で世論調査の電話を受けたとしても、朝日新聞社もNHKにも、「回答する」者は皆無だったことを申し添えよう。実際、あなたなら、どうするだろうか。

◆朝日新聞社の40倍の母数をもつニコ割世論調査

ところで、こういったRDD方式のデメリット等についても、統計学的には、調査対象全体の母数(サンプル数)が大きければ、大きいほど、より正確な世論を反映すると考えられる。しかし、各社の母数(有効回答数)をみてみると、下記のとおりで、(あんなに大々的に喧伝するのに)意外と少ない、と感じてしまった。「ニコ割」(08年12月16日実施)では8万616人と、朝日新聞のサンプル数の約40倍だったからだ。

・ 朝日新聞社世論調査(2月7・8日実施)………………………2036
・ JNN世論調査(2月7・8日実施)……………………………1200
・ 報道ステーションANN世論調査(1月11・12日実施)……1000

インターネット調査は、もちろんPCおよびインターネットユーザーでなければ回答できない、サイト自体の特徴や特殊性による嗜好など、回答者プロフィールによるバイアスがあることは理解できる。しかし、8万人超の意見を吸い上げていることは事実なのだ。大マスコミはこの意見にも耳を傾けるべきだ。

ここで、ニコ割アンケートの調査方法を紹介しよう。
ニコニコ動画で、動画を視聴中の全ユーザーを対象に行われるもので、アンケート開始時に動画再生部分で一斉に実施されるもの。アンケートの開始時や日程は不定期でしかも告知していないため、多くのユーザーの意見が反映される仕組みになっている。もちろん、インターネットを使う、動画を見ている、ニコニコ動画のユーザーが対象でしかないから、若年層が多く、世論一般とはいえないし、実施主体もその点は、よく理解したうえのデータであることを強調している。

ニワンゴではこの独自の調査方式について、「ネット世論調査は、不特定多数のユーザーが、同時刻にアンケートに参加するという調査形態であるため、これまでのネットを活用したアンケートと異なり、組織的な投票が非常に困難になっています。また、また従来ネットでは、声の大きな少数派の意見がクローズアップされる傾向にありましたが、(中略)リアルなネット全体の意見調査が可能です」(2008年12月17日 プレスリリースより)と説明している。

いずれにしろ、世論調査結果は、そのまま一人歩きする数字を鵜呑みにするべきではないということだ。とくにTV画面のショルダーに出てきたときには要注意。いまはホームページなどで確認できるので、ネタもとにあたり、複数の調査を読み比べ、また国会やTV番組などで、どう使われてゆくかを一人ひとりが自覚的にウォッチして読み解くことが必要だろう。

少なくとも、麻生バッシングの報道姿勢に対し、ニコ割回答者の約8割、つまり約6万4000人が、「あげ足とり」的な報道姿勢を問題視したのは事実だ。
世論調査のあり方や数字に対しても、国民は、いずれはいまと違った考えをもつようになるのではないだろうか。
地上波TVの視聴率も低迷し、新聞購読者数も激減するなか、大マスコミは国民(=情報の受け手)のジャーナリズムに対する期待を忘れて、「裸の王様」のまま歩み続けてしまうのだろうか。


[参考サイト]
★最新版! ネット世論調査「内閣支持率調査 2009/01/28」ニコニコ動画
(登録が必要)
http://www.nicovideo.jp/watch/nm5973257

◆ ニコニコ動画 ニコ割アンケート結果(2008.12.17)
(動画版)
http://www.nicovideo.jp/watch/nm5566789
(テキスト版:調査の結果詳細)
http://www.nicovideo.jp/static/enquete/o/20081216.html

◆(株)ニワンゴ プレスリリース(2008.12.17のpdf)
http://info.niwango.jp/press/2008.html

◆JNN世論調査(TBS系)
http://news.tbs.co.jp/newsi_sp/shijiritsu/

◆報道ステーション・ANN世論調査(テレビ朝日系)
http://www.tv-asahi.co.jp/hst/contents/PublicOpinion/cur/index.html

◆朝日新聞 世論調査 質問と回答(2009.2.9)
http://www.asahi.com/politics/update/0209/TKY200902090263_01.html

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★岡田克也・野田国義の選挙戦略〜政権交代のおもちゃにされる橋〜

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★ 「限界集落」は斬り捨て御免〜民主・岡田副代表とおぼろ大橋

 民主党参議院議員大久保勉氏のブログから、民主党が、時期衆議院選挙に向け自民党古賀誠選対委員長の選挙区(福岡7区)に放った刺客「野田国義(くによし)」前八女市長が、10月16日(木)、岡田克也民主党副代表を道路特定財源問題のターゲットとなった「朧(おぼろ)大橋」(八女市上陽町)へ案内したことを知った。
 新聞記事などを検索してみると、西日本新聞が当日夕刊と翌日朝刊で報道。また、20日には、岡田克也民主党副代表が、自身のブログやビデオメッセージでこの福岡・おぼろ大橋視察について「非常に面白い体験をした」と前置きしながら、「無駄な公共工事の典型」と断言している。
 また道路特定財源という争点のほか、野田八女前市長と古賀選対委員長とのたたかいにおいて「全国でも注目される選挙区」と位置づけられ、民主党にとっては「福岡7区」が決戦場であり、おぼろ大橋はあらためて、そのシンボルに位置づけられたことが判った。

◆うその上塗り──増幅される「誠橋」

 我々「報道とメディアを考える会」では、今年1月菅直人代表代行がおぼろ大橋を視察し、おぼろ大橋を古賀誠氏の名前になぞらえた「誠橋」と呼んで、公共事業の無駄遣いの標的にしたことに対し疑問を抱き、2月に現地取材を決行した。
 その結果──
1) 地元(八女市や上陽町)では「誠橋」と呼ばれている事実はないこと。
(おそらく2002年の週刊現代の記事で、写真タイトルに「愛と誠橋」とつけられたことが発祥)。
2) 菅直人氏が「行き止まり」と攻撃した道路は、実際には、狭隘の旧道ながら、久留米市までつながっていること。
3) おぼろ大橋は、福岡県内のみならず、もともと九州全域を含めた、広域の地域交流の要として建設されたものであり、現在1日200台程度の通行量にとどまっているのは、30万都市である久留米市側など、山道(旧道)の整備計画が頓挫していることが主要因であること。
4) 医療格差・雇用格差・教育機会格差などの「格差」解消のほか、高齢化や過疎、農産物の流通、観光など、交流人口の拡大を通して、限界集落の問題解決を目的に計画されたこと。
などを確認している。
 このほか、菅直人一行は「町外の人を連れてきて、サクラのかんじで」という言説も得ている。
*取材の経緯や詳細については「おぼろ大橋レポート」のカテゴリのブログを参照。背景などに言及したpdf版レポート(A4/10頁)も、ダウンロードできるのでぜひご一読を。

◆岡田氏への国民の期待を裏切る言説

 岡田克也氏がおぼろ大橋を「別名、誠橋」とあたかも自明であるかのように主張することに、まず異論を唱えたい。それは地元ではなく、民主党が「行き止まり」など虚偽を喧伝しながら、創出した視察の呼び名ではないかと。
 報道とメディアを考える会のメンバーのなかには、誠実・実直を旨とする岡田克也副代表に期待する声も少なくない。例えば、氏の寄稿記事「小沢さんと私は違う──政権奪取宣言」(『文藝春秋』2008年9月号)では、政権奪取のためには手段を選ばない現民主党執行部への「違和感」が綴られており、「本格的な政策論争で挑んでゆく」という岡田氏の姿勢は、思想信条・支持政党に関わらず、極めて正当に評価されるべきものだろう。
 しかし、おぼろ大橋視察では、地域の事情に耳を傾ける前に「無駄な公共工事の典型」と斬り捨てる岡田氏に対して、「ブルータス、おまえもか」と。
 民主党の選挙向けCM「声を、チカラに(課題)」篇では、「私たちが取り組む課題は あなたの地元の商店街やあぜ道や小さな漁港にあるのです。私たちは対話しています…」と連呼されているのだが。
 救急搬送路や通勤・通学路の確保によって、中山間僻地・限界集落の格差問題を解消し、またこの地域の農産物を、隣接する30万都市などへ届けることで地産地消や食糧自給率向上につなげたいという「地域の願い」は、都市生活者を票田にする民主党の、しかも地域の商店を逼迫させている大手流通イオングループを親族にもつ岡田氏には、邪魔になるばかりということだろうか。
(誠実な)岡田氏ならば政権を任せてもよいのでは……という保守層が確実に存在するだけに、強面や目力に欠ける執行部連よりも、いっそう「罪つくり」ではないか。
 ちなみに民主党から福岡7区で立候補を表明している野田国義前八女市長は、今年7月の八女市議会で、合併や過疎問題に対する討議のなかで、次のように答弁している。
「今、上陽町のほうの過疎地につきましては、例えば尾久保小学校を中心としてどうできるかと。交流人口なんか、子どもたちとか宿泊させたらどうかとか、あるいはグラウンドワークが、朧橋のところでいろいろ活動されておりますけれども、そういうものでいろいろなソフトを、国とかの支援をいただきながら、どうしたらいいのかということで今構築をしておるところでございますので、またよろしくお願いをしたいと思っております。」(八女市議会ホームページ・平成20年第4回八女市議会(7月臨時会)会議録)
 なんとも矛盾した話ではないか。

◆ 「マンガ」と誹謗された決戦場の老人

 今回の民主党副代表岡田克也と刺客野田国義氏の視察報道及び岡田氏のブログなどで、結果として標的にまつりあげられのが、おぼろ大橋建設当時の旧上陽町長、牛嶋剛さんだ。西日本新聞の記事「“誠橋”舞台に自、民攻防」(10月17日付朝刊)によれば、下記のような模様だったとのことで、土下座写真も掲載された。

      *      *      *

岡田氏の視察を知って駆け付けた、古賀誠後援会上陽支部会長の牛嶋剛・旧上陽町長が「道路がなければ町から若者がいなくなる。必要だ」と詰め寄った。だが、岡田氏は「マンガのようだ。税金の無駄遣いの象徴」と橋を批判。牛嶋氏は、橋につながる道路が出来れば通行量も増えるとして「古賀誠と一緒になって(道路を)造ってくださいと叫び、いきなり土下座してみせた。
(西日本新聞10月17日付朝刊「“誠橋”舞台に自、民攻防」より)

      *      *      *

 また、岡田氏のブログなどでも「それで便利になる方もいらっしゃるのかもしれませんが、口的には決してそう多いわけではありません。土下座は1つのパフォーマンスだったと思いますが……」と、クローズアップしている。
 確かに、牛嶋町長の土下座は、「前時代的(陳情)」を想起させてしまう訴求法だが、だからといって、地域の実情(=声)を伝えようと真剣に懇願する人物に対し、いくら人口が少ないからといって、またいくら支持する政治家が異なるからといって、「マンガ」と誹謗する権利はないだろう。
 民主党CMでは地方の声に耳を傾ける「きれい事」の姿勢を謳いながら、「人口的にもそう多いわけではない」と自らの価値基準が人口数(=納税者数・有権者数)にあることを表明しており、所詮、過疎地域の住民の「いのちの重さ」に思い至ることはない。
 岡田氏、そして民主党の政治姿勢をよく表しており、「国政」を任せられるかどうかの重要な指標だろう。

 岡田氏ブログでは、牛嶋前町長が「高速道路までの道を」と訴求したと書かれているが、我々は、これにも懐疑的だ。我々が聞いていたこと(安心してすれ違いができる幅員の道路の確保や、筑後エリア内の周回)と異なるし、20〜50年後といった未来構想である可能性も大きい。前後関係や脈絡を排除し、「そこだけ」「切り取って」、公共工事・無駄・道路族・古賀誠・自民党を攻撃する「演出材料」に利用された可能性もある。
 牛嶋前町長は、それだけ魅力的なキャラクターであるわけだが、誠にお気の毒というほかなく、今回の件でまた血圧があがってしまうのではないかと(高度医療施設への救急搬送路も確保できていないし)、それが心配だ。
 ちなみに、視察に同行した大久保勉氏の当日のブログでは、「久留米市高良大社を越え、山の稜線を通る山道を20分ほど車で走った後、前方に全長300メートルほどの巨大なアーチ上の橋が見えてきました」とあるから、岡田氏一行は、おぼろ大橋から久留米へ辿った県道750号線(耳納スカイライン)を通って、現地入りしたことは間違いないだろう。
 つまり、菅直人代表代行が「行き止まり」と虚偽の喧伝をした道路が、久留米へつながっていることを、身をもって体験・検証しているはずなのだ。

◆ 等身大の限界集落・格差問題

 ところで、菅直人民主党代表代行が朧大橋を視察した直後の1月27日、経営コンサルタントで、2002年には福岡6区補欠選挙で出馬・落選した延嘉隆氏は、地元福岡としての見解を、自身のブログで次のように記している。
 
     *     *     *

 個人的な見解を申し上げれば、“朧大橋”の問題が、『揮発油(ガソリン)税の暫定税率廃止と道路特定財源の一般財源化』議論の言わば解り易い“象徴”として、単に“政争の具”として、今国会で取り上げられることには複雑な思いがあります。
(中略)
確かに、“税金の使われ方”という手法論において、道路特定財源議論と帰結されることは妥当な一面があります。さりながら、より本質的な問題は、単に、“ムダな公共事業”という括りでこの問題を総括することではなく、「公共事業の意思決定プロセスにおいて住民の意思が介在していない」という“予算配分のメカニズム”そのものにあり、そのことが即ち、「国民意識の国家への依存」、さらには、「あらゆる行政課題への無関心」につながっている点にあるのではないかと考えています。
(延☆よしたか「ストリートスマート宣言」 「“朧大橋”(おぼろおおはし)の先にあるもの」より)

     *     *     *

 現地取材を行い、牛嶋剛旧上陽町長ら住民に面談し、限界集落の現状を見てきた我々も、同様の感想をもつ。つまり、問題は、朧大橋や旧上陽町長を政争の具のシンボルにまつりあげることの是非だ。しかも菅直人視察による「誠橋」の呼称や地元(ということになっている人)の反応は、ヤラセの可能性も否定できていない。

 2月に牛嶋元町長のご自宅に訪ねた際、縁側の長押(なげし)には学生服がかかっていた。おそらくお孫さんの進学問題を直近に控えていることだろう。またくねくねした山道を1時間半も辿らなければ、久留米の救急病院に辿り着けない限界集落の高齢者医療問題は、高齢の元町長自身の「きょうの問題」でもある。
 そういった等身大の問題に耳を傾けずに、格差問題を抱えた限界村の住民(生活弱者)を「わかりやすい標的」するのは、政治家として、いや、人間として、いかがなものか。田舎の一老人を犠牲に、都市生活者という大票田をターゲットに喧伝する民主党に、日本の舵取りを任せてゆけるのだろうか。
 しかも、都市生活者のほとんどは、実は、田舎にルーツがある。
 もちろん食糧自給は農山村に頼らざるをえない。
 問題の根の深さに、あらためて、思い至るのである。

*「続きを読む」に2月に行った牛嶋前町長へのインタビュー映像を再掲載。

[資料]
☆西日本新聞資料
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/politics/election/2008syuin/fukuoka/20081017/20081017_0002.shtml

☆岡田克也公式ブログ「TALK-ABOUT 直球、健在。」
http://katsuya.weblogs.jp/blog/2008/10/post-8ed6.html
☆岡田克也「週刊ビデオメッセージ」
http://www.katsuya.net/message/2008/10/20.html

☆延☆よしたか「ストリートスマート宣言」
“朧大橋”(おぼろおおはし)の先にあるもの
http://www.nobuyoshitaka.com/archives/51209985.html

☆参議院議員大久保勉 公式ウエブサイト「朧大橋視察」(2008年10月16日)
http://blog.goo.ne.jp/tsutomu-okubo/e/946b29f1a0b4d148580a54b5281ee47b

☆ 八女市議会ホームページ
http://www.city.yame.fukuoka.jp/gikai/gikai_top.html

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★ “参院第一党の責任”への通信簿〜「日本経団連 08年政策評価」

 去る9月17日、(社)日本経済団体連合会(以下=日本経団連)が、解散・総選挙をにらみ、例年の発表を前倒しして「2008年政策評価」を発表した。翌18日の朝刊には下記のような見出しで紹介された。
  「経団連政策評価:自民、10項目で『A』 民主に採点辛く」
    (毎日新聞社 東京朝刊 8頁 経済面 全428字)
  「政策評価は自民アップ、民主ダウン 経団連」
    (朝日新聞東京朝刊6頁)
  「民主政策評価 経済界厳しく 政局重視の戦略を批判」
    (産経新聞 大阪朝刊 10頁 第2経済面)
 日本経団連といえば、東証第一部上場企業を中心に構成される経済3団体の一つ。「経済・産業・社会労働分野について、経済界の意見をとりまとめ、政治・行政に実現を働きかけるなどの活動」(デジタル大辞林)を行い、政界・財界に大きな影響力をもつ組織といわれ、その会長(キヤノン会長御手洗冨士夫氏)は、TVの政治関連のニュースでも、しばしば登場して政策提言や談話などを発表している。
 が、年に1度発表される政策評価については、新聞でも経済面などで扱われるにとどまり、民放のTVニュースなどでは取り上げらなかった。
 なぜか──。財界が考える政策評価は国民には無縁と考えるのか、世間で拮抗する政党支持率と異なる結果を報道することは、意味がないと考えるのか。
 我々報道とメディアを考える会では、評価の視点軸をふまえた上で、こういった政策ごとに対する評価は他に見あたらず、またエンターテイメント化するTVニュースの内容に比して、次の投票行動のための判断材料の一つになると考えるのだが、どうだろうか。

◆日本経団連「政策評価」とは何か

 日本経団連の政策評価とは、「政策本位の政治の実現、議会制民主主義の健全な発展、政治資金の透明性向上の観点から、企業の社会的責任の一端としての重要な社会貢献として、企業・団体による政党の政治資金団体への寄付を促進」する立場から、政党(自民党・民主党)を対象に、「総評」「優先政策事項に照らした評価」「包括的事項の論評」の3部構成で評価するもの。日本経団連では、会員企業に対し、この政策評価を参考に「自主的に政治寄付を実施することを申し合わせている」ものだ(「 」内は、日本経団連HP 「2008年政策評価の発表にあたって」より)。
 「優先政策事項」として、「税・財政改革」「社会保障・少子化対策」「地球温暖化対策」「教育改革」「外交・安全保障」など10項目が挙げられ、それぞれ(日本経団連政策との)「合致度」、「取組み」、自民党については「実績」がA〜Eの5段階で「推進・逆行」を評価するもの。また特記事項として、評価の理由が個々に記載されている。
 2008年度の評価(概要)については、下記のとおり。新聞などで指摘されたように、民主党については、落第点ともいえるD評価が昨年の4項目から6項目に増えるなど評価が低下。総評では「民主党の主要政策には、財源の根拠が不透明で実現には問題があるものが多い。」「法案や国会同意人事への対応を見ても、政局を重視したという印象は否めない。」「概して、政策で切磋琢磨するというよりは党利党略優先の行動が目立ち、参院第一党の責任政党としての姿を示せなかった」などだった。
 ちなみに自由民主党については全般に高評価だったものの、「社会保障・少子化」、「雇用・労働」「教育改革」はC評価。総評でも「『ねじれ国会』の下でも、政治がタイムリーに意志決定できる仕組みの構築が大きな課題」と指摘されている。

        *        *        *

■日本経団連 2008年政策評価

            <自民党>      <民主党>

         合致度 取組 実績  合致度 取組 実績

 税・財政改革    A  B  B   C  D↓  −
 社会保障・少子化  B  B  C   C↓ C   −
 規制改革      B  B  B   B  C   −
 イノベーション推進 A  A  B   B  B   −
 エネルギー・環境  A  A↑ B   C  D   −
 教育改革      A  B  C↓  B  B   −
 雇用・労働     C↓ C  C   D  D   −
 道州制       A  A  B   C  C   −
 通商政策      A  B  B   C  D↓  −
 外交・安全保障   A  B  B   C  D   −
       (日本経団連HP「2008年政策評価」より作成)


◆ 民主岡田氏の政策評価批判

 日本経団連の政策評価と企業献金との関係について、民主党衆議院議員岡田克也氏は、昨年の発表時に、自身のブログ「直球、健在。」のなかで、政党通信簿といわれる政策評価について言及している。

       *     *     *

「まず、この仕組みそのものですけれども、基本的にかなり危ういものだということは言わなければいけないと思います。
 つまり、経団連の政策を示して、それについての合致度、政党の政策がどうなのかAからDまで評価をする。その評価を今回のように公表して、そして会員の企業に『自主的に』ということは言いつつも献金を奨励する。
 これは一歩間違えると贈収賄の関係になりかねない、そういうかなり際どい問題です。
私は、経団連という1つの経済界の団体が、そういう形で各企業の政党に対する献金について、いわば介入をするというやり方が、決して良いとは思わないということをまず申し上げておきたいと思います。」
(岡田かつや公式ブログ「直球、健在。」2007年11月13日より)

       *     *     *

 多少乱暴な論法であるものの岡田氏の指摘には一理あり、また日本経団連という大企業の「視点」であること、また「自主的」に判断するための材料であることは、もとより経団連自身が謳っていることである。また岡田氏の指摘はともかく、民主党に献金している経団連会員企業があることも事実だ。

 さて、我々有権者はこの日本経団連「政策評価」をどう読むか。
 きょう(10月7日)、麻生太郎首相が衆院予算委員会で総選挙の争点として挙げた国際貢献(外交・安全保障)の取り組みでは、自民党はB。民主党はDで、日米同盟を外交・安全保障政策の基軸と位置づけながら、08年通常国会で在日米軍への「思いやり予算」に反対、参院で不承認としたこと。また国際社会と一致団結してテロ根絶に取り組むとしながら、07年臨時国会で新テロ特措法を参院で否決したことなど、政策と取り組みの矛盾が指摘されている。

 政策自体への賛否はそれぞれの考えだが、言行一致かどうかをも含め、大マスコミがあまり取り上げないなか、自分なりの視点で経団連の政策評価の細目について個々に確認し、政権政党を選ぶ時期選挙のための「判断材料のひとつ」として、「自主的」に深読みしようではないか。
 そこらの政治バラエティ番組よりも詳細で具体的であることは保証する。


★ 経団連 政策評価2008年
(ページの下の方に、自民党・民主党の評価pdfがありダウンロードできる)
http://www.keidanren.or.jp/japanese/policy/2008/065.html

★民主党衆議院議員 岡田かつや公式ブログ「直球、健在。」
http://katsuya.weblogs.jp/blog/2007/11/post_d9a7.html

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★小沢隠し資産「物件めぐり」レポート

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◆ほんとの姿を見せてくれ───政党発ネット考

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☆小沢「隠し資産疑惑」裁判。判決文を見た。

6月4日、民主党小沢一郎代表が、『週刊現代』(講談社)に敗訴した、東京高裁(つまり2審)の判決文を見る機会を得た。
控訴人や非控訴人、弁護人の名がずらりと並ぶ1ページに続く、2ページの「主文」を見て、苦笑してしまった。
曰く「本件控訴をいずれも棄却する」
曰く「控訴費用は控訴人らの負担とする」
という2行。控訴した小澤一郎(通称:小沢一郎)氏らの「全面敗訴」であることが、あまりにも明確に、短文で提示されていたからだ。
立場を変えて小澤一郎氏側の立場に立って考えて見れば、勝てないまでも落としどころがあると読んで始めた裁判なのに、「けんもほろろ」な判決だったことが想像できる。

■控訴内容は小澤氏と民主党合計で6000万円と金利

控訴内容は、
1) 小澤氏(個人)に対し、3000万円と、当該記事の雑誌発行日(2006年5月23日)から支払い済みまで年5分の利息を支払え。
2) 民主党に対し、3000万円と、当該記事の雑誌発行日(2006年5月23日)から支払い済みまで年5分の利息を支払え。
3) 控訴人が用意し、条件を示した謝罪広告を、週刊現代のほか、朝日、読売、毎日の各新聞に掲載せよ。

……というもの。
つまり、名誉毀損により、小澤氏個人(3000万円+利息)、民主党(3000万円+利息)と謝罪広告を求めていたものが、東京高裁へ上訴までしたのに、あっさり棄却されたわけだ。

■ 事実をもとにした意見は名誉毀損ではない

判決文のうち、「事実及び理由」では、週刊現代の記事や広告等の内容を子細にわたり点検・検討するもので、記事等から、知っていることがほとんどだった。
ただ、注目したのは「事案の概要」の2「記事による名誉毀損における違法性及び故意過失」。我々なりに「翻訳」すると以下のようになる。

● 事実であることの証明がなくても、執筆者が事実と信じるにたる理由があれば、故意や過失で名誉毀損したとはいえない。
●事実をもとに、公共の利害や、公益を目的に執筆(表現)したものであれば、故意または過失で、名誉毀損したことに当たらない。
●事実を前提とした意見や論評によって名誉毀損にあたるかどうかは、読者の判断にまかせられる性質のもの。

──というもの。
週刊現代の記事の、詳細な調査や多面的な取材を読んで、我々が感じたことと遠くない。つまり、きちんと調べ、また反対意見を含めて構成している事実に基づいた記事には、ある種のジャーナリストとしての「誠実さ」が感じられ、それを名誉毀損で訴えるのはおかど違いでは?ということだ。
尚、小沢氏側は、判決に不満であれば、判決から2週間以内に上告できたはずだが、上告は見送った。つまり判決を受け入れたということだ。


■ なぜ、首相にならんとする人物の裁判が報道されない?

それにしても、なぜ、一国の総理にならんとする人物=小沢一郎(小澤一郎)氏の裁判について、テレビや主要新聞(共同通信と産経新聞はのぞく)は報じなかったのだろう。私たちは「国民の知る権利に奉仕する」というマス・メディアの使命・役割を信じている。いや、信じたい。
調べれば調べるほどに、なぜ報道されないのかに立ち帰ってゆく。
ネットのブログ等では、さまざまな理由が挙げられている。しかしそれらの大半は、無責任な「床屋政談」であって、我々がその信憑性を確認することが難しい。

ちなみに、平成19年2月20日の事務所費の公開に当たっての記者会見で小沢一郎民主党代表は、「いずれにしろ、報道機関の皆様には、いかなる場合においても、私の意志がきちんと実現されるよう、今後、厳しく監視していただきたく宜しくお願いいたします」と締めくくった。

この「お願い」に応えているのは、週刊現代や週刊新潮などの一部の週刊誌が主だ。小沢一郎氏自身が、そう要請しているのに、なぜ、TV局や朝日や毎日、読売新聞などの報道機関は動かないのだろう。

あまりの迷宮と問題の根の深さに、疲労が募るばかりだ。

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☆小沢代表が敗訴した「記事」を入手(pdf付き)

民主党小沢一郎代表が敗訴した「隠し資産」に関する東京高裁の判決内容を知りたいと考え、裁判所の「判例検索システム」(判例データベース)に掲載されるのを心待ちにしていたが、掲載は見送られたようだ。
法律関係の仕事をしている知人に聞いてみると「すべての判決が掲載される訳ではない」そうだ。我々のように、(報道で取り上げられない)国会議員に関する裁判の内容を知りたい……という動機は、データベース公開の趣旨とは異なるということらしい。国民の税金で運営されているのだから、こういった国民の知る権利に応える裁判所であってほしい。

◆ 丹念な取材・調査に基づいた『週刊現代』記事

そこで、裁判の元となった『週刊現代』の記事「小沢一郎の“隠し資産(6億円超)”を暴く ジャーナリスト 長谷川学」(2006.6.3)を確認することにした。
5ページにわたる記事中では、表組みで「小沢一郎・蓄財の歴史」と「小沢一郎・全資産(マンション/土地・建物)」が紹介され、また地元後援会長の談話や小沢事務所の回答もあり、丹念な取材・調査に基づいて、事実をたんたんとレポートしているという印象を受けた。名誉毀損にあたらないという裁判所の判断もうなづける。
記事のコピーはpdfにして添付したので、小沢氏を支持している人、支持しない人の双方に、ぜひ目を通してほしい。

◆隠し資産問題とは名義の付け替え

問題をまったく知らない人のために、小沢氏の疑惑を簡略に解説すると(といっても長い)───
小沢氏の政治資金管理団体「陸山会」が所有するとされる、都内一等地等計10戸のマンション(購入価格約6億1000万円)について、政治団体は権利能力なき社団、つまり法人格がないため、「小澤一郎」個人名義で登記している。しかし、政治資金規正法では、政治団体は資産として土地や建物を計上してよいことになっている。
そのため、この資産について、「陸山会」の収支報告書には記載されているが、小沢氏個人の議員としての「資産等報告書」には記載がない。
この方法をとると、小沢氏の死後、相続の対象である個人資産となる可能性を否定できないほか、政治団体には税法上の優遇措置があるため、「税金逃れ」や「資産隠し」ととられてもいたしかたない部分がある。また政治資金団体の資産について、国税局もタブー視しているといわれる。

つまり、法律自体が矛盾しているなかで、小沢氏は、合法ではあるが、制度の欠陥をうまく突いた資産運用=高度な財テク法を行っている可能性が大きいという訳だ。

◆問題の本質は、資産運用の是非

種々の週刊誌報道などを含めた報道記事を振り返ってみると、この「資産名義の付け替え」をもとに、さまざまな疑惑が浮かび上がっているようだ。例えば、登記上の「小澤」という旧字の表記と「小沢」の使い分けなど、どれも細かく、複雑なもので、素人には分析が難しい。

2007年2月、小沢氏は事務所費公開にあたり記者会見で「不動産は個人所有していない」と明言したことは、新聞の一面などで報道されたので、記憶に残っている人も多いのではないかと思う。
しかし問題は合法であるかどうかではなくて、献金によって成り立ち、優遇税制のもとにある国会議員の政治資金管理団体が、大量の不動産を取得して資産運用すること自体の是非だろう。
国民の理解を得られるかどうかがポイントだと考えられるが、TVなどで報道されなければ、国民が知る機会も少なく、したがって論議の機会さえも奪われしまっている。TVの報道番組、例えば我々国民の見方を自認する「報道ステーション」にもぜひ解明して欲しい課題だ。

◆ 1億円超の物件をぽんと寄付

 ところで、2007年7月、政治資金規正法が改正され(1月1日に施行)、「資金管理団体による不動産の取得等の制限」が追加された。
「第19条の2の2 資金管理団体は、土地若しくは建物の所有権又は建物の所有を目的とする地上権若しくは土地の賃借権を取得し、又は保有してはならない」(平成19.7.6法律107号)というものだ。

 また、先週発売された『週刊新潮』(「密かに『疑惑事務所の処理』を始めた小沢代表の『総理戦略』」2008.7.17)では、問題となっているマンションの一つ、「グラン・アクス麹町」の物件は、7月1日、陸山会から、テナントとして賃貸していた「ジョン万次郎ホイットフィールド記念 国際草の根交流センター(会長:小沢一郎)」に寄付され、移転登記されたことを報じている。

 これまで、小沢氏(または資金管理団体)の資産は、「いざ政権を獲るときに活用しようという前提で残している」(小沢氏の資金管理団体の会計責任者平野氏談話 『週刊文春』2007.10.25)と説明されてきた。
 隠し資産疑惑について、強気の説明をしてきた小沢氏も、政権奪取を目指した衆院選を前に、国民の理解が得られるように身綺麗にしておこうということか。
 しかしそれなら、売却して民主党に寄付してもよさそうなもの、と考えるのは、いまだ政治家に夢を託そうとしている庶民の感覚か。

*pdfもあわせてお読みください。

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